玄ソバ産地の紹介

北海道雨竜郡沼田町

旭川から西へ30km、石狩平野の北端に位置する沼田町は、盆地の平野部と山稜からつづく長い傾斜地、
標高約100mの山頂付近に畑がある。米の産地としても名高く道内で良食味米として、最高ランクが付けられる。
地形・気候の恵みももちろんあるが、それは各農家の栽培技術の高さゆえである。

沼田町山頂付近のソバ畑

[ 大きな昼夜の気温差で美味いソバになる ]

急な斜面を登るように作付された畑地も多く、
水ハケは大変良好だ。山頂付近は、空にソバ畑が浮かんでいるように見えるほど厳しい傾斜もある。
美味いソバが育つ条件として水はけの良さがある。
全国のソバ畑を見ると、実は米からの転作田が圧倒的に多い中、このような傾斜地に作られる畑作ものは貴重だ。
また、ソバの名産地と云われる場所は昼夜の温度差が大きいという特徴があるが、沼田町もまさにその通りで、収穫期には昼間30℃近くまで上がる一方、夜間は15℃まで気温が下がるという厳しい寒暖差が作物のうま味を引き出している。

ソバの花にとまるハナアブ

[ ホタルが飛ぶ清流、環境保全型の農業 ]

沼田町地域全体的な取り組みの一つに農薬節減米が挙げられる。
もともとソバは農薬を使わずに栽培されているが、沼田町では冷涼でカラッとした気候のため 作物の病虫害が発生しにくいことから、農薬を大幅に減らした米作りが行われており、 そのため地域を流れる清流にはトンボやホタルが飛び交う。
花を訪れる昆虫は、花粉の運び屋として、ソバの豊かな実りには絶対に欠かせない要素だ。
沼田町は夏のあいだ、道外からも養蜂家が訪れるという。蜜にもミツバチにも優しい環境保全型の農業が評価され、蜜の採集地として選定されている。

沼田町で見られる輪作風景

[ 美味しいソバに欠かせない土作り ]

沼田町で栽培される作物はソバ・馬鈴薯・大豆・小麦・米など。 ソバを作付した後は特に土地の栄養分が吸い上げられているため、 大豆・小麦・馬鈴薯の輪作によって土中の栄養バランスを保っている。
写真はいたるところで見られる輪作風景。細やかな管理と土へのこだわりは農業一本を生業とする専業農家ならでは。 奥はソバ畑、手前は納豆用の大豆畑だ。

[ しっかり熟したソバ、丁寧な水分調整 ]

ソバの収穫は黒化率が85%以上、十分に熟すのを待って収穫を行う。
収穫したソバを乾燥させて調整となるが、厳しい自主的な基準を設け、水分調整を丁寧に行っている。
沼田町は一戸あたりの作付面積の大きい農家が多く、ほとんどが専業農家である。
「専業農家は土が命」であると言い、農家それぞれ自主的・積極的に土づくりに取り組む傾向が強いという。
冬場は豪雪となる沼田町は、夏場の作付で決して失敗できないという真剣さが伝わる。

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北海道上川町

完熟を辛抱強く待って刈り取った上川町名産「大雪そば(たいせつそば)」。
大雪山を臨む、恵まれた気候や地形もさることながら、ソバ栽培にかける手間や長年の経験と知識、
マンパワーこそが最大の特長です。

ハチが元気に飛び交う山の中のソバ畑

上川町は北海道の内陸部、旭川より北東へ約30km車で一時間、山を登ったあたりにあります。
石狩川の最上流にあり標高は300mから600mと高く、平野部より冷涼な気候の中でソバが栽培されます。
夏の昼間の暑さと夜の冷え込みの寒暖差で、旨みがよくのった太った実が採れます。
涼しい気候のため病害虫の被害が少なく、マルハナバチなどソバの受粉に欠かせない訪花昆虫が活発なのも大きな長所です。

傾斜地に作られるソバ畑 [ 地形そのままの傾斜のソバ畑 ]
山肌を下るように作られた畑は、ソバ栽培に重要な水ハケは最高。
近隣の山からは花に誘われて虫が訪れる。花粉を媒介する訪花昆虫はソバの結実には必要不可欠だ。
昼の気温は高いほど良いかと一見思われるが、酷暑の中では昆虫の活動は逆に鈍くなってしまうという。
冷涼な上川町の8月の気温は最も高い日でも30度。
盛夏の上川町のソバ畑を飛ぶ蜂は至極快適といった様子だ。
 

ソバだけじゃない。だからこそ、良い。

上川町で栽培される作物はソバの他にバレイショ・大豆・大根・牧草など。
ソバは土の栄養を吸い上げる力が強いため「土を痩せさせる」というほど。そこで一度ソバを育てた畑は続けてソバを植えずに、大豆などを植えて土の力を回復させます。
「痩せた土地でもほったらかしでも実がなる」と言われるソバですが、高品質のものを作るためには土の管理が欠かせません。

ソバの他にも多様な作物を輪作することで連作障害を防いでいる [ 土の視点からの栽培管理 ]
手前はソバ、奥には大豆が植えられている。
この畑は来年は手前と奥が交代しているといった風に、ソバを栽培した後には他の作物を栽培することで、栄養バランスが偏らない病害虫に強い土を保つ工夫がされる。
また、上川町ではソバの種を蒔くとき、一緒にクローバーの種を撒く。
クローバーは土を肥やすマメ科植物で、ソバに栄養分を補給しながらソバと一緒に育ち、 刈り取りが終わると土に漉きこまれて腐葉土となる。
この土の目線を持つ栽培管理は、取材を引き受けてくださった渡辺さんの「100年以上使ってきた大事な土」という言葉にも現れている。

上川町名産品のひとつ大雪アンガス牛を育てる牧場がある [ 畜耕連携のとれた地元産業 ]
上川町の他の名産品のひとつに大雪アンガスビーフがある。酪農もさかんなこの地域で、 アンガス牛を育てる牧場から出来た堆肥は上川の畑に還元される。多様な栄養源を取り込んだ豊かな土となる。
ソバは黒花率を見ながら完熟を待って刈り取り。完熟すると実がポロポロ落ちる脱粒も多くなる。「播種するよりも(種が)落ちます。が、風味のためにはその方(完熟)がいいんです」
刈り取ったソバは30分以内に送風のみの乾燥機にかけられ、時間をかけてしっかり水分調整される。この30分以内というのはソバが自身の水分で蒸れて発熱しないためだそうで、元々冷涼な気候に甘んじない、厳しい品質へのこだわりが感じられる。

上川町「大雪そば」はその品質の高さと安定した供給の実力で、年々信頼と名を上げています。
上川のソバ栽培にかけられた真剣な姿勢に感謝ながら、丁寧に石臼挽きで製粉しました。
北海道上川町産そば、ぜひご賞味ください。

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